こうそひろば

植物生まれの酵素がもっともっと好きになる読んで楽しいおもしろミニ情報をお届けします。
発酵のチカラ
Vol.4 日本の伝統工芸「藍染(あいぞめ)」その美しさのヒミツは発酵にありました。
ジャパンブルーの言葉は藍染から生まれた!?

最近はサッカーのユニフォームの色を指すことが多いですが、もともとは藍染のことをいいます。明治初期に来日したイギリスの学者が藍染を着ている人が多いことに驚き「ジャパンブルー」と発したことが由来とされています。
ちなみに、藍染の歴史は紀元前数千年までさかのぼり、古代エジプトから世界各地に伝わり、その後、日本へはシルクロードを経て伝わったといわれています。

藍染は発酵をうまーく利用した染物なんです

− 発酵させて、葉っぱを分解
藍染めには主にタデ科の植物が使われます。まずはこの原料から藍色の素となる成分を取り出しますが、そのために必要な作業が発酵。発酵させることで藍色の成分以外の部分が分解されます。

− 成分が水に溶けるように、また発酵
このままではまだ水に溶けないため、原料に水、日本酒やふすま、石灰などを入れて発酵させて水溶性の成分に変えます。これでようやく藍染の溶液が完成ですが、まだ藍色ではなく緑っぽい色になっています。

− 空気に触れさせることで美しい藍色に
溶液に布を浸け、空気に触れさせると、だんだんと藍色に変化します。
この作業を何度も何度も繰り返すことで、美しい藍色ができあがります。
藍染は、想像以上にとても手間隙のかかる染物なのです。

日本酒は藍の栄養剤?

藍染の溶液を作る際に、微生物の栄養として日本酒などの糖分を入れますが、その後もたくさん染めた後などに、日本酒を少し足してあげると、また染まりがよくなるそうです。
人間と一緒で、適度なお酒は元気の素になるようですね。

健康生活のアドバイス!

藍染めには、虫除けの効果や抗菌効果などがあるそうです。夏のファッションは浴衣や作務衣など、昔ながらのスタイルを楽しむのもよさそうですね。

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